カープを応援する半可通ものブログ

カープ、たまにMLBのブルージェイズも応援します。ちなみに半可通とは知ったかぶりのことです

弾道測定器”ラプソード”について

カープが昨秋から試験導入していた弾道測定器「ラプソード」をついに正式採用したみたいですね。

いま、日米の野球界ではラプソードのような弾道測定器の導入がブームになっています。


弾道測定器とは


弾道測定器とは、軍用レーダーの技術を応用したボールの弾道を追尾測定するための機械です。当初はゴルフで利用されていたようです。近年、ゴルフ界に追従するように日米の野球界でも導入が進み、練習や対戦相手の研究等に利用されるようになっています。


この装置で測定したデータを分析することで、野球界では慣例のように言われてきた「ボールのキレ」や「ライナー性の当たり」などといった分かるような分からないようなあいまいな表現が数値というかたちで目に見えるようになります。


看板商品はトラックマン


弾道測定器の代表例はアメリカ・MLBで導入されているトラックマンという名の製品。具体的には、"Trackman baseball"というものです。ゴルフ用とは仕様が異なります。単に「トラックマン 公式」で検索するとゴルフ用の方が先に出てしまうのでここにリンク貼っておきます(以後、単にトラックマンという場合は野球用のトラックマンを指します)。
また、MLBではこれとカメラ映像とを組み合わせて運用するスタットキャストと呼ばれる弾道分析システムも使われています。


トラックマンとラプソードの違い


両者の主な違いは①「値段」、②「設置方法」、③「試合で計測できるか否か」です。

  • 値段

価格面では、トラックマンの方が高価で、ラプソードの方が安めです。

  • ②設置方法

 野球用トラックマンは、薄型テレビのような形(こんな感じ)をしていて、ゴルフ仕様よりもやや大型です。グラウンド内の様々なボール軌道を測定するために観客席の壁などからグラウンド内に向けて設置します。
 ラプソードは三脚の上にカメラが載ったような形をしています。公式ページを見ると一例としてホームベースから7フィート(約2メートル)後ろに設置するよう説明されていて(リンク)、計測できる範囲にやや制約があるように見受けられます。余談ですがゴルフ用トラックマン(リンク)はラプソードの使い方に近いです。

  • 試合で計測

トラックマンは、グラウンド外から計測できるので、試合中でももちろん計測できます。対して、ラプソードは前述したようにその都度装置を選手の近くに置かないといけないので試合中の計測には不向きです。たとえば、試合中に球審の後ろにラプソードを置いたらきっとジャマになるでしょうし、そもそも置かせてもらえないでしょうね(笑)

トラックマン、ラプソード



どう使い分けるのか

 トラックマンは、試合中も計測に使用できるので自軍だけでなく対戦相手のデータも収集できる上、トラックマンを使用する球団同士はデータがオープンになるとも聞きます。つまり、自軍選手の練習だけでなく対戦相手の研究などにも利用できるということです。たとえば、近年MLBで「王シフト」のような極端な守備シフトがたびたび見られるようになったのは、このトラックマン(とカメラとを組み合わせた「スタットキャスト」システム)により正確に打球方向が予測できるようになったことが大きいと思います。
 一方で、自軍のデータも他球団に筒抜けになる機材が高価固定設置が一般的なので設置場所が限られるといった点がやっかいです。


 ラプソードは今のところ選手の近くに設置するほかないので、試合中は計測することができません。なので対戦相手のデータを収集することが難しく、トラックマンのような相手チームの研究等には使えません
 ですが、データが相手に筒抜けになる心配がない機材が安価練習時やブルペン・室内練習場などシーンを問わず持ち運んで利用できる、といった導入しやすさがありますカープでは主にブルペンや故障明け選手の状態確認などに使うみたいです。


つまり、対戦相手の研究に弾道測定器を使うかどうかが、どちらを使うかの決め手なると言っていいと思います。おそらく。



大事なこと

 現状、NPBでトラックマンを導入する予定がないのはカープのみとも言われています。実際にトラックマンを導入すれば相手攻略の大きな一助となるでしょうが、裏を返せばライバルチームにもデータが渡ってしまう上、データを分析するスタッフの力量や現場の理解がないといたずらに金をドブに捨てるようなものなので一長一短ですね。


 実際、全球団がトラックマンを導入しているMLBでも昨年のヒューストン・アストロズは数学や統計などの専門家を独自に招聘し、何年もかけてチームを編成してワールドチャンピオンになりました。ただ機材を導入すれば解決とはいかないのが難しいところ。データを活用できる人材を確保できるかどうかも重要なポイントです。


 今回ラプソードを導入したということは球団もこれらの機材に理解を示していると思うので、機材導入へのハードルが下がれば将来のトラックマン導入の可能性もひょっとしたらあるかも?しれません。

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